血液検査で子宮卵巣がんの可能性が見つかる!

子宮体がん、卵巣がんは厚労省のがん検診ガイドラインには含まれていない為、人間ドックや健康診断での検診などでオプション受診することになります。人間ドックや健康診断では取扱いは無い事が多く、あっても血液検査が主流となります。ここでは、血液検査についてご紹介します。
子宮、卵巣の検査としては、血液検査(CA125)、(CA19-9)が有効です。検査費用は、それぞれ2000円程度となります。
CA125は卵巣がん、子宮がんに特異な反応を示す腫瘍マーカーです。CA125腫瘍マーカーは卵巣癌で約80%の陽性率を示します。その他に子宮内膜症や子宮筋腫でも腫瘍マーカーは上昇します。卵巣以外の多くのがんでもCA125腫瘍マーカーは上昇します。
CA19-9は膵臓がん、胆道がんなどで特異な反応を示す腫瘍マーカーですが、卵巣がん、乳がん、肺がんなどでも腫瘍マーカーは上昇します。
2つの血液検査を使うことで、より精度を上げた結果を導き出すことができます。この検査はスクリーニング(ふるい分け)ですので、異常と判断された場合は、触診、細胞診などの精密検査を受診することになります。
子宮がんは、子宮頸がんと子宮体がんに分けられ、子宮体がんの割合は約40~50%と言われています。子宮体がんは、内膜がんとも言われ、胎児を育てる場所である子宮内膜に発生するがんです。発生場所が子宮の奥であることから、発見しにくいがんということを知っておきましょう。
子宮体がんに罹患する割合は、40才代から増加傾向にあり、50~60才代がピークと言われています。閉経前後が発生しやすい時期ということです。
卵巣にできるがんのうち、多くを占める「表層上皮性がん」は、40~50代の女性が多く発症します。50代前半の閉経前後が発症のピークといわれています。
卵巣は、肝臓と同じく「沈黙の臓器」と呼ばれています。卵巣は、子宮の両側それぞれに1つずつある、直径2~3センチの小さな臓器で、腫れても症状が出にくく、腫瘍の早期発見が難しいことからこの様に呼ばれています。卵巣は腫瘍ができやすい臓器ですが、約85%は良性です。しかし悪性に変化するものもあるため、注意が必要と言われています。
子宮体がんの発生原因は、エストロゲンという女性ホルモンに関係するものが、多くを占めています。約8割がエストロゲンの刺激が長期間続くと、がんになると言われています。
エストロゲンが原因と考えられるがんは、肥満、高血圧、糖尿病、月経不順、不妊、出産経験が無い、閉経が遅い、などに該当する人の場合には、子宮体がんになるリスクが高くなることがわかっています。
女性の体内では、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2つのホルモンがバランスを保っていますが、このバランスが崩れ、エストロゲンが過多になるとがんの可能性が高くなります。
食生活の欧米化による肥満や糖尿病の増加、出産年齢の高齢化や不妊症の増加により、子宮体がんの発症数が増加しています。しかし、早期であれば治る可能性は高いものですから、定期的に検査を受診し、早期発見に努めるのが良いでしょう。
子宮体がん、卵巣がんは、乳がんなどに比べれば、発生頻度が少ないということからか、厚労省の推進するがん検診項目では無いため、人間ドックや健康診断では検査の取り扱いが無い場合があります。
しかし、血液検査(CA125)、(CA19-9)であれば、取り扱っているところは比較的多く、受診が簡単ですから、積極的に受診されるのが良いと思います。

若い人ほど子宮頸がんのチェックは定期的にしよう!

子宮は、胎児を育てる働きをする臓器です。膀胱、直腸に隣接しており、骨盤の底部に位置しています。子宮は洋ナシを逆さまにした形状で、鶏卵くらいの大きさです。子宮は部位で呼び方が違います。子宮の下から3分の1程度のあたりで、膣につながる部分を子宮頸部と呼びます。上の3分の2は子宮体部と呼びます。子宮体部の左右には、卵管と卵巣が繋がっています。
ここでは、子宮頸がんの検診についてお話していきます。近年、罹患者に20~30代の女性が増えていますので、若いうちから積極的な受診が必要です。子宮頸がん検診は、20歳以上の女性が対象者となります。検査は、細胞を取って行いますが、問診、視診と併せて検査されることが一般的です。検査費用は実費で、3000円~5000円程度となります。
診察台に座った状態で、医師がブラシやへらなどで、子宮頸部を軽くこすり細胞を採取します。その際に、子宮内部を視診して、見た目での異常が無いかも確認します。細胞採取の際は、痛みはほとんどないか、ちくっとする程度です。検査時間は2~3分程度と短時間で終わります。
通常、子宮頸がんはゆっくりと増殖します。がんになる前兆として、子宮頸部の組織にがん化する可能性がある細胞が増えることを異形成と呼びます。異形成は、軽度、中度、高度と移行し、上皮内がん、浸潤がんへ変化します。がんへの進行速度は3年から10年程度と言われており、定期的に検診を受ければ、がんになる前の異形成の段階で見つけることが可能です。
軽度の異形成については自然治癒もありますから、異形成が必ずがんになるというものではありません。高度の異形成になると、医師と相談して治療や異形成部分を取り除く手術を検討することになります。
子宮頸がんが発生する原因は、ヒトパピローマウイルス(HPV)だと、近年では大きく取り上げられています。HPVは性交渉により感染する為、ほとんどの女性が一生に一度は感染するありふれたウイルスです。このウイルスは人の免疫力によってやがて排除されるものですが、HPVが長時間体内にあり続けると、ごく一部の人で、細胞ががん化することが明らかになっています。
子宮頸がん検診と併用して、HPV検査を受ける事で、子宮頸がんになるリスクを減らすことができます。HPV検査の費用は実費で4000円~5000円程度となります。検査方法は、子宮頸がんと同様に細胞を採取して検査します。子宮頸がんとHPVの検査は同時に行えます。HPVの型は100種類有ると言われています。その中で、子宮頸がんの発生に関連するHPVは13種類程度です。この13種類に該当すれば、検査結果は陽性となります。
この場合、陽性であっても、同時に受診した子宮頸がんの細胞にがんが無ければ、今回は問題なし(がんではない)となります。しかし、危険因子は現在持っている事になりますから、翌年も子宮頸がんとHPVを受診しましょう。翌年受診してHPVが陰性であれば、体内から危険因子のウイルスは排除されたという事になります。
子宮頸がんの進行は3年以上経過かけて変化していきますから、毎年1回定期検診を受けていれば安心できますね。また、HPVを併用することで、より詳しく子宮頸がんのリスク管理ができますから、是非併用して受診するのが良いと思います。

尿意に不満がある人は前立腺を要チェック

男性特有の臓器である前立腺ですが、近年特に注目されている病気があります。それは前立腺がん、前立腺肥大症です。
日本において、前立腺がんは急増していると言われています。約15年程前までは前立腺がんの認知度、罹患率は低く、60、70歳代を中心にかかる高齢者特有のがんとされていました。しかし最近では、40、50歳代の人でも前立腺がんに罹患する人が増えてきています。
前立腺がん罹患者の増加に伴い、前立腺の検診は各市町村でも積極的に行われるようになってきました。前立腺の検査には血液検査(PSA)、直腸診(触診)があります。検査料金は実費で、血液検査(PSA)は2000円~3000円程度、直腸診(触診)は1000円程度となります。
血液検査(PSA)の採血は5cc~7cc程度と少量です。直腸診(触診)では、医師が指を挿入する時の違和感がありますが、それほど強い刺激ではありません。検査時間は、1~2分程度であり、体への負担は軽いと言えます。
検査方法は、血液検査(PSA)では、血液中に前立腺から分泌されたPSAタンパクという物質がどれだけ存在するかを測定します。健常者の場合、血液中にPSAが存在することはほとんどありません。しかし、前立腺がん、前立腺肥大症の疾患がある場合は血液中のPSA濃度が高くなります。検査にてPSA濃度が高いと診断されれば、精密検査を受診することになります。
直腸診(触診)は、医師が肛門に指を挿入して行う検査です。原始的な検査に感じるかもしれませんが、病変を見つけやすく、有用性の高い検査となります。前立腺肥大以外に、直腸がんや直腸ポリープ、痔などの診断にも有効です。
前立腺がんになる可能性が高い人の特長として、「家族の罹患歴」が挙げられます。家族の中で前立腺がんと診断された人がいる場合は、早期発見のために40歳からPSA検査を受けることが勧められています。前立腺がんは症状が出ても、気づきにくいものです。定期的に、血液検査(PSA)を受診することをお勧めします。
前立腺がんは進行が遅い特長があり、発症してから、がんと診断されるまでに、数年かかる場合もあります。また、他のがんにくらべ、薬が効きやすいという特徴があります。PSAの値が低い場合は、3年に1回の定期検査で良いとされていますが、早期発見、早期治療を目指すのであれば、毎年受診するのが、ベストだと言えます。
前立腺肥大症については、命を脅かすような病気ではありません。しかし、肥大によって膀胱が圧迫されて、上手く排尿できないことや、残尿感が現われることがあります。在宅時は、自由にトイレを使えばいいので、排尿の心配をする必要はありませんが、外出時には、排尿の心配ばかりすることになり、出かける事がおっくうになるなど、生活の質の低下を招くことになります。
前立腺検診で発見された前立腺がんのうち、約60%が早期がんという結果がありますが、ここからも前立腺の検診は非常に有益だという事が分かります。

骨はホルモンバランスが影響するから女性は要チェック

骨は加齢によってだんだんもろくなります。これは、ホルモンと関係があります。女性の場合で言うと、骨密度は18歳くらいでピークに達します。そして40歳代半ばまでは大きな変化はありませんが、50歳前後から低下していきます。
骨密度が低下する原因は、女性ホルモンの分泌量減少(閉経)、腸管でのカルシウムの吸収の低下、カルシウムの吸収を助けるビタミンDをつくる働きの低下が理由としてあげられます。運動をしなくなるなどの生活習慣の変化も関係します。
骨密度が減少すると、骨折をおこしやすくなり、運動機能が低下しますから、定期的な検診を受ける事が大切です。
骨密度を検査する方法には、DXA法、MD法、超音波法の3つがあります。
DXA法はエックス線を使って、腰の骨や脚の付け根を計測することで正確な結果が得られます。上腕だけでの検査もあります。
MD法は、エックス線を使い、手の骨とアルミニウム板を撮影して、それぞれの濃度を比較して測定します。
超音波法は、かかとやすねの骨に超音波を当てて測定します。エックス線の検査より精度が落ちるようですが、妊婦でも受診できますから安全です。
人間ドックや健康診断で使われる検査方法は、DXA法(上腕での検査)が多いようです。DXA法(上腕)での骨密度検査の費用は実費で1500円~2000円程度となります。
骨密度とは、骨の硬さを表すものさしです。骨の中には、カルシウムなどのミネラルが詰まっており、これを計測して骨密度を算出します。加齢によって中に詰まっていたカルシウムなどは減少していきますので、骨密度を計測すれば、自分の骨の若さを知ることができます。
自分の骨密度が正常値であるかどうかの見方は、同年齢の平均値と、骨量が充実している若年者(20才~44才)の平均値と比較します。自分の骨密度が平均値の何%に当たるかで調べます。80%以上で正常値、70~80%で骨量減少、70%未満で骨粗鬆症という結果になります。
日本は長寿国ですが、単に長寿を目指すだけでなく、健康で自立した生活を送れる期間「健康寿命」を伸ばすことが大切だと言われています。そこに、骨は密接に関係します。日本人の平均寿命と健康寿命の差を比較すると、男性では約9年、女性は約12年もの差があるそうです。健康でない状態で生きているだけでは、人生の楽しみも半減します。
健康でいきいきとした人生を送る為には、骨粗しょう症を予防し、骨を健康に保つことに尽きるのです。その為にも、40歳を過ぎたら、特に女性は骨密度検査を受診することをお勧めします。
骨密度が減少したからといって、突然寝込むことはありません。しかし、日々の生活態度の積み重ねが、5年後、10年後、自分の体に返ってきます。定期的な検診と共に、適度な運動とカルシウムを意識した食事が大切です。
人間の体は、日光浴でビタミンDを得ることができます。カルシウムの吸収を促すビタミンDは、紫外線を浴びることで体内に生成されるからです。日光浴といっても、直射日光を浴びる必要はなく、夏なら木陰などでも良いですし、気候の良い時期は軽く散歩でも良いのです。長時間屋外にいる必要はなく、10分程度でも効果があると言われます。適度な日光浴は骨の健康に役立ちます。
美容のために過度な紫外線対策を行っている人では、ビタミンD不足が心配されます。若いうちは良いのですが、加齢と共に骨粗しょう症になる可能性を持っています。適度な日光浴は骨の健康に役立ちます。骨密度検査を定期的に受診し、紫外線と上手く付き合ってみるのが良いと思います。