肺機能検査で気管支や肺の異常がわかる

肺の病気というと、肺がんだけではありません。他に、ぜんそく(喘息)、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、間質性肺疾患などがあります。肺は、人間が生きていく上で呼吸をする大切な部分です。肺の機能が正常化を検査するのが、「肺機能検査」です。この検査では、息を吸ったり吐いたりして息を吸う力、吐く力、酸素を取り込む能力などを調べます。
検査費用は、2000円~3000円程度となります。検査時間は5分~10分程度で、スパイロメーターという機会を使って、検査技師の指示に従って息を吸ったり吐いたりします。鼻から空気が漏れないようにクリップでつまみ、マウスピースという筒(トイレットペーパーの芯に似ている)をくわえて、検査技師の指示に従って息を吸ったり吐いたりします。
苦痛を感じる様な検査ではありませんが、思いっきり息を吸ったり吐いたりするので、少々疲れる方もいるかもしれません。この検査は、努力次第で検査結果に影響がでますので、正確な検査結果を出す為に、最大限の努力をする必要があります。
この検査で分かる事は、肺年齢や呼吸器の病気の有無の可能性、重症度が分かります。
調べる内容は、肺活量(ゆっくりと息をして計測する)です。性別、年齢、身長から求めた標準値に対して80%以上が正常とします。その他に、努力肺活量(思いっきり吸い込んだ息を勢いよく吐き切って計測する)、1秒量(1秒間に吐く息の量)、1秒率(努力肺活量に対する1秒量の割合で、70%以上が正常)です。
この検査だけで、確定診断は行われず、胸部X線、胸部CT、気管支鏡の精密検査と併用することで確定診断を行います。
この検査は、特に慢性閉塞性肺疾患(COPD)の確定診断の際に使われます。現在、日本で使われている病名に慢性気管支炎と肺気腫がありますが、実際には、この2つを区別して病気を表現するのは難しいのです。欧米では、慢性気管支炎と肺気腫を合わせ、COPDという病名を使っていることから、日本でも慢性閉塞性肺疾患(COPD)の表現が増えています。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)の原因は長期間の喫煙と言われています。20~30年以上にわたって、たくさんたばこを吸っていた人のおよそ10~15%がCOPDになるとの結果もあります。肺機能は年齢とともに衰えていくため、とくに高齢者は気を付けたい病気です。
日本では、患者さんのほとんどが中年以後の男性です。以前は、男性の喫煙者が多かったことが要因だと思います。しかし、今後は女性の喫煙者の患者も増えることが予想できます。男女問わず、喫煙者は特に気を付けておきたいものです。
肺機能検査で異常な結果が出たけれど、大きな病気が見つからなかった場合には、自分の生活を見直してみましょう。肺機能低下は運動不足でも起こりうるからです。心臓と肺は密接な関係があります。心臓が弱り、肺が弱ると、呼吸不全を引き起こす可能性もでてきます。適度な有酸素運動で日頃から心臓や肺を鍛える事も大切です。
加齢による肺機能の低下は緩やかです。気付かないうちに体力が無くなっていくものです。肺機能検査を定期的に行うことで、自分の日常生活の改善にも役立てる事ができますね。